
副院長 菊本修
2025.1.23
パーキンソン病について、お話を続けます。 今回から、「図の右側」を説明します。

この図は、「黒質(こくしつ)から伸びた神経細胞の末端」と「線条体(せんじょうたい)の神経細胞」が接するところを、拡大した図です。「右側の図の左側(ややこしくて、すみません)」は、「健常者」の状態です。「右側の図の右側」は、「パーキンソン病患者」さんの状態です。上にある「黒質の神経細胞」の末端から、下にある「線条体の神経細胞」に、情報が伝わります。神経細胞の役割は、「情報を伝える」ことです。一つの神経細胞の中は、電気で情報が伝わります。しかし、別の神経細胞との間には隙間があるため、別の神経細胞には、電気では情報が伝わりません。なんらかの物質を用いて、情報を伝達する必要があります。黒質の神経細胞は、この物質として、ドパミンを使用します。